それが自分の家族でなければ」というフランスの諺があるけど、
中部フランスのブルジョア家庭で繰り広げられるドラマは、
家族に幻滅し、深く傷つけ合いながらも、
愛を深めていく姿に心惹かれる。
その根底に潜む闇の部分にも、優しさが秘められていて、
演技陣も見事だし、フランス映画好きには堪らない作品。
―村上香住子(エッセイスト)
ロメールを想わせる光、雨、夜。弟ロマンが映像、
娘エマが演劇、そして映画全体が歌わないミュ?ジカル自立てに。
難破寸前の家族の船は、結局「愛」に寄って救われる。
新しくて古典的。
田舎料理風の洗練されたキュジーヌを頂戴したわ!
―ヴィヴィアン佐藤(ドラァグクイーン、アーティスト)
印象派の名画のような、光溢れる地方の大邸宅。
フランスならではの食卓の情景。
その日常と非日常がせめぎ合い、
家族の真実が暴かれていく。
ひりひりと切ない人間賛歌。
見応え十分だ。
―萩野アンナ(作家・慶應義塾大学教授)
(敬称略)